舌下免疫療法は今が最適
2025.05.28
ブログ

舌下免疫療法は、アレルギー性鼻炎の根本的な体質改善を目指す治療法です。特にスギ花粉症とダニアレルギー性鼻炎に対して効果が認められています。
治療の仕組み
アレルギーの原因物質(アレルゲン)を少量ずつ体内に取り込むことで、体をアレルゲンに慣れさせ、アレルギー反応が起こりにくくしたり、症状を軽くしたりする効果が期待できます。
治療方法
- 診断と適応確認: まず問診と血液検査でアレルゲンを特定し、舌下免疫療法の適応があるかを確認します。重い気管支喘息の方、がんや免疫系の病気がある方、妊娠中・授乳中の方などは治療を受けられない場合があります。
- 服用方法: 1日1回、舌の下に治療薬(錠剤)を置き、1〜2分間保持してから飲み込みます。服用後5分間はうがいや飲食を控え、服用前後2時間程度は激しい運動、アルコール摂取、入浴を避ける必要があります。
- 初回投与: 最初の服用は、アレルギー反応が出ないかを確認するため、医師の監督下で医療機関で行い、服用後30分間は院内で様子を見ます。
- 自宅での継続: 2回目以降は、自宅で毎日服用します。最初は少量から始め、徐々に量を増やしていきます。
- 通院頻度: 初回投与後、1週間後、2週間後に受診し、その後は月1回程度の通院で薬を受け取り、経過を観察します。
効果 - 体質改善: アレルギー症状の根本的な改善が期待できます。
- 症状の軽減: くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどの症状が軽くなったり、消失したりする可能性があります。
- 薬の減量: アレルギー治療薬の使用量を減らせる可能性があります。
- 長期的な効果: 治療を継続することで、症状改善が長期間持続するとされています。
- 効果が期待できる割合: 約8割の方に効果があるとされていますが、症状がほぼ出なくなる方は20%程度とされています。効果には個人差があります。
治療期間 - 長期間の継続: 治療期間は2年以上、通常は3〜5年間と長期にわたります。毎日継続して服用することが重要です。
- 効果発現までの期間: 症状の改善が見られるまでには、数ヶ月から半年程度かかることがあります。スギ花粉症の場合、翌シーズンから効果を実感できることが多いです。
デメリット・注意点 - 治療期間の長さ: 毎日薬を服用し、3〜5年間という長期にわたる治療が必要なため、根気が必要です。
- 副作用:
- 軽度: 舌の下や口の中の腫れ、口内炎、のどのかゆみ、耳・鼻・目・皮膚のかゆみ、頭痛、くしゃみ・鼻水など。これらは一時的な症状で、服用開始から1ヶ月程度で出にくくなることが多いです。
- 重度(稀): アナフィラキシーショック(重篤なアレルギー反応)、喘息発作、意識障害などがごく稀に起こる可能性があります。
- 服用制限: 服用前後2時間は、激しい運動、アルコール摂取、入浴ができません。
- 対象アレルゲン: 現在、スギ花粉とダニのみに効果が認められています。
- 治療開始時期: スギ花粉症の場合は、花粉が飛散していない時期(5月から12月上旬頃)に治療を開始します。ダニアレルギーの場合は通年で開始可能です。
費用 - 保険適用: 舌下免疫療法は健康保険が適用されます。
- 目安:
- 初回: 検査費用などを含め、3割負担で4,000円〜5,000円程度。
- 2回目以降: 診察料と薬代を合わせて、1ヶ月あたり3割負担で2,000円〜3,000円程度です。
- 乳児医療証をお持ちの方など、自己負担なしで受けられる場合もあります。
舌下免疫療法は、アレルギー性鼻炎に悩む方にとって、症状の改善や薬の減量につながる有効な選択肢となります。治療を検討される場合は、専門の医療機関を受診し、医師とよく相談することが重要です。
#江東区#大島#亀戸#歩行#膝痛#整骨院